3.5 テストケース 5: 孤立した山を越える帯状流

これは中緯度に孤立した山を置き, それによる流体の応答を調べる実験である. 底面の地形分布 $h_{s}$ は以下のように与える.

$$h_{s} = h_{s0} \left(1 - \frac{1}{R}\sqrt{\mbox{min}[R^{2}, (\lambda -\lambda _{c})^{2}+(\phi - \phi _{c})^{2}]}\right)$$ (55)

初期の場はケース 2 の $\alpha =0$ の場合と同じである.

$$u = u_{0}\cos \phi,$$ (56)

$$v = 0,$$ (57)

$$h = h_{0} - \left(a\Omega u_{0} + \frac{u_{0}^{2}}{2}\right) (\sin \phi)^{2}/g.$$ (58)

流線関数と速度ポテンシャルの初期値は

$$\psi = -u_{0}a\sin \theta,$$ (59)

$$\chi = 0$$ (60)

である. これより渦度と発散の初期値は

$$\zeta = \frac{2u_{0}}{a}\sin \theta,$$ (61)

$$D = 0$$ (62)

である.

与えたパラメータはTable 3.6にまとめる. 計算 時間は 15 日間で, テストケース 1 と同様に 1 ステップ毎のデータを出力する.

テストケース5のパラメータ

表 11: テストケース 5 で用いたパラメータ

パラメータ	値
$u_{0}$	20 msec${}^{-1}$
$h_{0}$	5960 m
$h_{s0}$	2000 m
$R$	$\pi$/9
$\lambda _{c}$	$\pi$/2
$\phi _{c}$	$\pi/6$

テストケース5の計算時間

表 12: テストケース 5 の計算時間 (sec)

		T42	T63	T106	T213
	real	1m26.335
Intel Pentium III	usr	1m25.770s
(Coppermine) 1GHz	sys	0m00.550s