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飽和蒸気圧は, Antoine の式より求める. 
ここで, 496#496 は飽和蒸気圧, 313#313 は温度, 
497#497 である. 
498#498 は Antoine 係数である. それらの値は化学便覧改訂 4 版から得る. 
化学便覧改訂 4 版では, 圧力の単位が mmHg, 温度の単位が 499#499C であ
るので, 単位の換算項が付加されている. 
Table D.1:
水, アンモニアの Antoine 係数
|   | 
A | 
B | 
C | 
| H500#500O(l) | 
7.9186968 | 
1636.909 | 
224.92 | 
| H500#500O(s) | 
8.184254 | 
1791.3 | 
238.1 | 
| NH501#501(s) | 
9.96382 | 
1617.907 | 
272.55 | 
 
 
任意の温度が与えられた場合, 凝縮量は飽和蒸気圧と分圧の差として見積もるこ
とができる. 
硫化アンモニウムの生成反応 
の圧平衡定数は, 
である. 圧平衡定数を用いることで, 任意の温度に対する
アンモニアと硫化水素のモル比の積を求めることができる. 
飽和蒸気圧と潜熱はクラウジウス・クラペイロンの式, 
で関係づけられる. この式を 504#504 の式としてまとめなおすことで, 
潜熱は以下のように与えられる. 
但し 506#506 は凝縮成分に対する気体定数である. 
Antoine の式を代入すると, 
である. 
硫化アンモニウムの生成反応 
において, NH509#509SH のエントロピーと NH334#334 と H335#335S の
エントロピーの差が, 反応に伴うエントロピー変化に対応する. 
NH509#509SH のモルエントロピーは, 
| 510#510 | 
52#52 | 
511#511 | 
  | 
|   | 
52#52 | 
512#512 | 
  | 
|   | 
52#52 | 
513#513 | 
(172) | 
 
である. ここで 
 
514#514, 
515#515 は
 NH516#516 と N517#517S の標準化学ポテンシャル,  
 
518#518, 
519#519 はそれに
 対応するエントロピー, 
 520#520 は react_NH4SH の反応式の
圧平衡定数である. NH334#334 と H335#335S のモルエントロピーの和は, 
| 521#521 | 
52#52 | 
522#522 | 
  | 
|   | 
52#52 | 
523#523 | 
(173) | 
 
react_NH4SH_left と react_NH4SH_right の差
が反応のエントロピー変化に相当する. モル当たりの反応熱は, 
である. NH509#509SH 生成反応の圧平衡定数を代入すると, 
である. 
Yamashita Tatsuya
2010-04-28