3.4 LLAにおける属性の指定方法

LLAの各メソッド(元サブルーチン)にはislct, csideという2つの引き数がある. この2つの引き数およびその他の引き数が各構成要素の属性を決める.
1.
ISLCTは0,1,2の値をとりうる. 3.3節で述べた 属性のうち<islct>とあるものは, この引き数によって定まる 内部変数を参照して決まる. islct=0,1,2の具体的な意味は,
islct=0 : ユーザーが定義した内部変数を使って作画する.
islct=1 : このパッケージがあらかじめ設定している 内部変数を使って作画する. 小さめの目盛, ラベル, タイトルを描くときに用いる.
islct=2 : このパッケージがあらかじめ設定している 内部変数を使って作画する. 大きめの目盛, ラベル, タイトルを描くときに用いる.
たとえば, 軸を示す線分のラインインデクスについては, islct=0,1,2それぞれについて'INDEXT0', 'INDEXT1', 'INDEXT2'という内部変数があって(初期値は順に, 不定, 1, 3) これを参照して属性が決まる. 以下では以上の表現をまとめて次のように略記する. -- 「内部変数'INDEXTi'で指定してある値を参照してラインインデクスの属性が 決まる(初期値は, 不定, 1, 3)」. これらの内部変数は uzpget/uzpsetによって 参照/変更できる(3.7.1節参照).
2.
CSIDEは構成要素を描く場所を指定するとともに, 描く場所に依存する属性を決める. 3.3節で述べた属性のうち<cside>とあるものは, この引き数によって定まる内部変数を参照して決まる. たとえば, X軸につけるタイトルの回転角については, CSIDE='B','T','U'それぞれについて'IROTCXB', 'IROTCXT', 'IROTCXU'という内部変数があって(初期値は順に, 0, 0, 0) これを参照して属性が決まる. 以下では以上の表現をまとめて次のように略記する. -- 「内部変数'IROTCXs'で指定してある値を参照して, X軸につけるタイトルの回転角に関する属性が 決まる(初期値は, 0, 0, 0)」. また, Y軸につけるタイトルの回転角については, CSIDE='L','R','U'それぞれについて'IROTCYL', 'IROTCYR', 'IROTCYU'という内部変数があって(初期値は順に, 1, 1, 1) これを参照して属性が決まる. 以下では以上の表現をまとめて次のように略記する. -- 「内部変数'IROTCYs'で指定してある値を参照して, Y軸につけるタイトルの回転角に関する属性が 決まる(初期値は, 1, 1, 1)」. さらに'IROTCXs''IROTCYs'をまとめて次のように略記する. -- 「内部変数'IROTCzs'で指定してある値を参照して, 軸につけるラベルの回転角に関する属性が 決まる(初期値は, 0, 0, 0, 1, 1, 1)」.
3.
3.3節で述べた 属性のうち<引き数>とあるものは, 引き数として直接指定することによって決まる.

3.3節で述べた属性は具体的に次のように決まる.

1.
軸を示す線分については
a. 線分のラインインデクス <ISLCT>
内部変数'INDEXTi'で指定してあるラインインデクスを用いて線分を描く (初期値は, 不定, 1, 3).
2.
目盛については
a. 目盛の長さ <islct>
内部変数'RSIZETi'で指定してある長さ(単位はV座標系)の目盛を描く (初期値は, 不定, 0.007, 0.014).
b. 目盛を描く線のラインインデクス <islct>
内部変数'INDEXTi'で指定してあるラインインデクスを用いて目盛を描く (初期値は, 不定, 1, 3). (注:目盛を描く向きは内部変数'INNER'が決める. 'INNER'が正のとき内側に向かって目盛を描く; 負のとき外側に向かって目盛を描く(初期値は+1). )
3.
ラベルについては
a. 文字の高さ <islct>
内部変数'RSIZELi'で指定してある高さ(単位はV座標系)の文字を描く (初期値は, 不定, 0.021, 0.028).
b. 文字列の回転角 <cside>
内部変数'IROTLzs'で指定してある回転角オプションを 使ってラベルを描く(初期値は, 0, 0, 0, 0, 0, 0). 回転角オプションとは, ラベルを描くときの回転角を90度が 1単位の整数値で指定するものである. (たとえば90度のとき1, -90度のとき-1と指定する. )
c. 文字列のセンタリングオプション <cside>
内部変数'ICENTzs'で指定してあるセンタリングオプションを 使ってラベルを描く(初期値は, 0, 0, 0, +1, +1, +1). センタリングオプションとは, ラベルを描くときに左よせ(-1)するか, センタリング(0)するか, 右よせ(+1)するかを指定するものである.
d. 文字列を描く線のラインインデクス <islct>
内部変数'INDEXLi'で指定してあるラインインデクスを用いて文字を描く (初期値は, 不定, 3, 3).
4.
タイトルについては
a. 文字の高さ <islct>
内部変数'RSIZECi'で指定してある高さ(単位はV座標系)の文字を描く (初期値は, 不定, 0.028, 0.035).
b. 文字列の回転角 <cside>
内部変数'IROTCzs'で指定してある回転角オプションを 使ってラベルを描く(初期値は, 0, 0, 0, +1, +1, +1). 回転角オプションとは, タイトルを描くときの回転角を90度が 1単位の整数値で指定するものである. (たとえば90度のとき1, -90度のとき-1と指定する. )
c. 文字列のセンタリングオプション <引き数>
引き数で指定してあるセンタリングオプションを 使ってタイトルを描く. センタリングオプションとは, ラベルを描くときに左よせ(-1)するか, センタリング(0)するか, 右よせ(+1)するかを指定するものである.
d. 文字列を描く線のラインインデクス <islct>
内部変数'INDEXLi'で指定してあるラインインデクスを用いて文字を描く (初期値は, 不定, 3, 3).