2.1 概要

SGPACK は GRPH1 の他のパッケージを統合し, ユーザーに使いやすいインターフェイスを提供するものである. SGPACK には, デバイスやページの制御などを行なうコントロールルーチン, 座標変換の設定ルーチン, 図形の基本要素 (出力プリミティブ) を作画する ルーチンなどがある.

出力プリミティブとしては次のものがある.

このほか, 補助的に次のプリミティブがある.

これら6つのプリミティブのうち, トーンプリミティブ以外の5つは すべて線分で構成される. トーンプリミティブは出力装置の能力に応じて, hard fillまたはsoft fillを切替えて多角形のぬりつぶしをおこなう; soft fillは斜線を引くことによって実現される. また, GRPH1では各プリミティブを ユーザー座標系(U座標系), 仮想直角座標(V座標系), および正規直角座標(R座標系)で定義できる



6つの出力プリミティブには次のような属性がある.

1.
ポリラインプリミティブについては,
2.
ポリマーカープリミティブについては,
3.
テキストプリミティブについては,
4.
トーンプリミティブについては,
5.
ラインサブプリミティブについては,
6.
アローサブプリミティブについては,
これらの属性は個別に指定することもできるし, すべて同時に指定することもできる (2.6, 2.7, 2.8, 2.9, 2.10節参照).



各プリミティブを定義するメソッド(元サブルーチン)名の命名規約は 以下のようになっている.

1.
先頭の2文字はすべてSGで始まる.
2.
属性を設定/参照する場合, 3文字目はs (set)/ q (query)である.
3.
各プリミティブの名前がそれに続く. それぞれ,
4.
プリミティブを定義(出力)するルーチンについて, 属性を同時に指定する 場合はzが続く.
5.
さらにプリミティブをどこに定義するかによって, u (U座標系で定義する), v (V座標系で定義する) またはr (R座標系で定義する)が続く.
6.
プリミティブの属性を定義/参照する場合, 6文字目はその属性を示す.