放射過程としては
太陽から射出された短波放射と地球において射出された長波放射とに分けてと
り扱う. 
  
6
66
この節では大気上端における中心星(太陽系惑星の場合は太陽) からの入射放射を与える式についての解説をおこなう.
大気上端における入射放射フラックスの分布の式を書きくだす.
入射フラックス 
 は,
太陽定数を 
, 
太陽地球間の距離の, その時間平均値との比を 
,
入射角を 
 とすると,
| (89) | 
 は次の式で与えられる.
| (90) | 
年平均入射量および年平均入射角は, 
近似的に, 次のようになる.
| (91) | 
| (92) | 
大気上端におけるアルベド 
 を考慮すると
| (93) | 
![]()  | 
(94) | 
, 
, 
, 
 の値
を Table 5.1 に示す.
 を外から与える. これは太陽直下点の緯度.
次に太陽直下点の経度(degree) 
 を与える.
これにより時角は
![]()  | 
(95) | 
| (96) | 
| (97) | 
ここでは, 日変化も季節変化もある場合の 入射フラックスの式を書き下す.
この場合はまだ dcpam3 に実装されていない.
黄経は春分点を 0 度にしてはかる. 理科年表(1995) によれば, 地球の昇交点黄経は 354.865 度.
時角 
 は, 太陽直下点から考えている点まで測った
経度方向の角度のようだ.
太陽傾斜角 
 は太陽直下点の緯度.
太陽傾斜角は以下の式で与えられる.
| (98) | 
agcm5 においては, 1 年の最初の日が
0 度, 最後の日が 360 度になるように
日付けを角度 
 に換算し, 
 の
計算を
| (99) | 
agcm5 における 
8のデフォルト値 の 110 度は何月何日か?
| (100) | 
| (101) | 
太陽の天頂角 
 は, 考えている点において
天頂から太陽まで測った角度.
天頂角 
 は以下の式で与えられる(佐藤ノートの(1)式).
| (102) | 
| (103) | 
以上の緒量を用いて入射フラックス分布は次のように与えられる.
| (104) | 
地球の場合の軌道パラメータの値は以下の通り.
 の場合 (
), 
太陽は「昇っている」ので昼間.
よって, 日射量は
| (105) | 
| (106) | 
  
9
99
9
99
短波放射過程においては,
水蒸気とそれ以外の大気による吸収のみを考慮し
多重散乱は考慮しない.
吸収係数の異なった
個の波長帯を
考える(k-distribution method).
は,
![]()  | 
|||
| (107) | 
は, 大気上端を0とした光学的厚さであり,
| (108) | 
地表面での吸収は,
![]()  | 
(109) | 
  
9
99
長波放射過程においては,
水蒸気とそれ以外の大気による吸収と射出のみを考慮する.
吸収係数の異なった
個の波長帯を
考える(k-distribution method).
は,
| (110) | 
フラックス透過関数,
は,
![]()  | 
(111) | 
| (112) |