前へ | 目次へ | 次へ

gtool4 インストールガイド

2003 年 9 月 4 日 地球流体電脳倶楽部


gtool4 のインストールについて解説します. あらかじめ 1. 事前に必要なパッケージに書かれているライブ ラリをインストールしておいてください. gtool4 のソースをダウンロードしていない場合はこちらから手に入れることができます.

ソースの展開

まず, gtool4 のソースを展開します. 展開する場所は任意で構いま せん. ここでは ~/temp/ 以下に展開することにします.

$ mkdir ~/temp
$ cd temp
$ tar xvzf gtool4-current.tgz
$ cd gtool4-beta

環境変数設定

次に, 利用する F77 および F90 コンパイラを環境変 数 FC, F90 にそれぞれ代入します. Intel Fortran Compiler 7.1(以降 IFC と 呼ぶ) , Fujitsu Fortran Compiler V3(以降 FFC と呼ぶ)を用いる場合, 以下の ようになります.

IFC を用いる場合

$ export FC=ifc
$ export F90=ifc

FFC を用いる場合

$ export FC=ffc
$ export F90=FFC

次に, configure スクリプトを用いて関連するパスの設定を行います.

$ ./configure --prefix=/usr/local/gtool4\
  --with-netcdf=/usr/local/netcdf/lib/libnetcdf.a\
  --with-dclf90config=/usr/local/dcl-f90/bin/dclf90config
--prefix には gtool4 ソースのトップディレクトリパスを, --with-netcdf にはnetcdf ライブラリのパスを, --with-dclf90config には dclf90config のパスをそれぞれ指定します. 自分の環境に合わせて変更してください.

おまじない

ここでいくつか"おまじない"をします. ここでの作業がなぜ必要なのかについては言及しません. 気持 ち悪いでしょうが, "おまじない"と割り切って流してください. 詳し くは後ほど解説する予定です.

IFC を用いる場合

最初のおまじないです. gtool4-beta/ にある Config.mk を以下の様に書き換えま す.

...
# コンパイル時・リンク時に必要なフラグ
SYSFFLAGS=-I/usr/local/dcl-f90/include -O -w -Vaxlib # => -Vaxlib を付け加えた.
...
# SYSDEPARG, SYSDEPABORT: sysdem dependent
routine (usually "DCL" works)
SYSDEPARG=common                                      # => dcl を commonに書き換えた.        

SYSFLAGS のデフォルトの値に -Vaxlib を付け加え, SYSDEPARG の値を DCL から common に変更しました.

次のおまじないです. これは IFC 7.1 を使う場合だけ必要があります. それ以外のバージョンの IFC や FFC を用いる 場合は必要ありません. gtool4-beta/src/ にある gt_map.f90 というファイルの中身を書き換えます. 具体的には gt_map.f90 中の以下の行をコメントアウトします.

use gt_vartable, only:hoge

FFC を用いる場合

gtool4-beta/ にある Config.mk を以下の様に書き換えます.

...
# コンパイル時・リンク時に必要なフラグ
SYSFFLAGS=-I/usr/local/dcl-f90/include -O -w -Am # => -Am を付け加えた.
...
# SYSDEPARG, SYSDEPABORT: sysdem dependent
routine (usually "DCL" works)
SYSDEPARG=common                                      # => dcl を commonに書き換えた.        

SYSFLAGS のデフォルトの値に -Am を付け加え, SYSDEPARG の値を DCL から common に変更しました.

以上でおまじないは終了です.

make, make install

展開したソースのトップディレクトリへ戻り, make, make install します.

$ cd ~/temp/gtool4-beta/
$ make
$ make install

以上でgtool4 のインストールは終了です.


前へ | 目次へ | 次へ