設定ファイルを用いた実験設定の変更

本文書では設定ファイル(NAMELIST ファイル) を用いた実験設定の変更方法に ついて記す.

設定ファイルを変更した後の実際の計算実行の方法については「ごくらくdcpam5」 http://www.gfd-dennou.org/library/dcpam/dcpam5/dcpam5_latest/doc/gokuraku/ を参照されたい.

リスタート計算を行うには

この節では, deepconv/arare5 でのリスタート方法について述べる. ここで言うリスタートとは, ある期間積分した後で, その最後の状態から 計算を再開することを指す.

deepcnov/arare5 のリスタート計算は, 以下の手順により行う.

  • リスタートファイルの指定,
  • 計算再開時刻の指定.
  • 積分時間 / 積分終了時刻の指定.

つまり, 再計算のためには, それ以前の計算においてリスタートファイルを 出力しておく必要がある

[前回の計算で行うこと] リスタートファイルの出力のための設定

リスタートファイルは以下のように指定することで出力される. この例では 200 秒毎にリスタートに必要な情報をリスタートファイルに格納する.

!!!
!!!入出力ファイルに関する設定
!!!
&restartfileio_nml      
  ...
  OutputFile = "arare-catseys_restart.nc",  !生成するリスタートファイルの名称
/

!!!
!!!積分時間に関する設定
!!!
&timeset_nml
  ... 
  DelTimeOutput = 200.0d0    !出力時間間隔
/

[次回の計算のために行うこと] リスタート計算を行うための設定

リスタート計算を行うためには, リスタートする時刻を決める必要がある. 例えば, リスタートファイル名が input.nc であり,

% ncdump -v time input.nc
  netcdf input {
      ...
      double time(time) ;
              time:long_name = "time" ;
              time:units = "sec" ;
      ...
    time = 0, 199, 200, 399, 400 ;
}

ならば, t = 200 sec もしくは t = 400 sec から計算をリスタートさせること ができる. (deepconv は時間積分に 2 level scheme を使っているので, リス タートするためには時刻が 2 つ必要となる. 上記の例では, t = 199 sec と t = 200 sec, t = 399 sec と t = 400 sec は組である).

リスタート開始時刻が t = 400 sec, リスタートファイルが arare-catseys_init.nc, 積分時間が 1000 sec の場合, 以下のように設定する. 以下の例で FilePrefix を変更しているのは, 前回の計算の結果を上書きしないためである.

!!!入出力ファイルに関する設定
!!!
&restartfileio_nml      
  InputFile  = "arare-catseys_init.nc", ! 入力に使うリスタートファイルの名称
  ...
/

!!!積分時間に関する設定
!!!
&timeset_nml
  ... 
  RestartTime   = 400.0d0
  IntegPeriod   = 1000.0d0     !積分時間 
  ... 
/

!!! データ出力の全体設定
!!! 
&gtool_historyauto_nml
  ... 
  FilePrefix = "venus.02._"
  ...
/

$Id: settings5.rd,v 1.2 2014/03/04 04:44:05 sugiyama Exp $