[deepconv/arare/sample]

音波計算(4) : z 方向の音波の伝播

概要

z 方向(陰解法で計算する方向)のみに伝播する音波の計算を行う. ここでチェックすることは,

である. なおここでの計算は音波減衰項の係数を 0 として行う.

計算設定

プログラムソース arare (2004/10/29)
重力 なし
温度 温度一様(298.15 K)
音速 347 m/s
音波の減衰 なし
粘性 なし
定圧比熱 1004 J K^-1 kg^-1
積分時間 200 秒
計算領域 水平(x) : 10000 m
鉛直(z) : 10000 m
境界条件 水平(x) : 周期境界条件
鉛直(z) : 周期境界条件
数値解法 水平(x) : 陽解法
鉛直(z) : 陰解法

以上のような計算設定の元で計算を行う. 計算は

の二通りについて行う.

計算結果

クーラン数を固定して格子点数を変えた場合

クーラン数を 0.5 程度の値で固定し, 格子点数が 25, 50, 100 の場合を計算する.

クーラン数 0.52
格子点数 水平(x) : 25
鉛直(z) : 25
時間間隔 0.6 秒
出力ファイル VelZ : arare_dim_sf-t06-n25.nc
Exner : arare_dim_ss-t06-n25.nc
エクスナー関数の初期分布 エクスナー関数の時間変化 速度の水平成分の時間変化

クーラン数 0.52
格子点数 水平(x) : 50
鉛直(z) : 50
時間間隔 0.3 秒
出力ファイル VelZ : arare_dim_sf-t03-n50.nc
Exner : arare_dim_ss-t03-n50.nc
エクスナー関数の初期分布 エクスナー関数の時間変化 速度の水平成分の時間変化

クーラン数 0.52
格子点数 水平(x) : 100
鉛直(z) : 100
時間間隔 0.15 秒
出力ファイル VelZ : arare_dim_sf-t015-n100.nc
Exner : arare_dim_ss-t015-n100.nc
エクスナー関数の初期分布 エクスナー関数の時間変化 速度の水平成分の時間変化

格子点数を固定してクーラン数を変えた場合

格子点数を 50 で固定し, クーラン数の値が 0.1, 0.5, 0.9 程度の場合を計算する.

クーラン数 0.087
格子点数 水平(x) : 50
鉛直(z) : 50
時間間隔 0.05 秒
出力ファイル VelZ : arare_dim_sf-t005-n50.nc
Exner : arare_dim_ss-t005-n50.nc
エクスナー関数の初期分布 エクスナー関数の時間変化 速度の水平成分の時間変化

クーラン数 0.52
格子点数 水平(x) : 50
鉛直(z) : 50
時間間隔 0.3 秒
出力ファイル VelZ : arare_dim_sf-t03-n50.nc
Exner : arare_dim_ss-t03-n50.nc
エクスナー関数の初期分布 エクスナー関数の時間変化 速度の水平成分の時間変化

クーラン数 0.87
格子点数 水平(x) : 50
鉛直(z) : 50
時間間隔 0.5 秒
出力ファイル VelZ : arare_dim_sf-t05-n50.nc
Exner : arare_dim_ss-t05-n50.nc
エクスナー関数の初期分布 エクスナー関数の時間変化 速度の水平成分の時間変化

memo

z-t 図で色がついていない部分は発散している. 折れ線図の時間経過を見ると時間が経つ程振幅の値が増大しつづけることがわかる.

振幅が発散する時間は格子点数, 時間間隔によって異なる. 同じクーラン数でも格子点数が多いほど, また同じ格子点数でもクーラン数が大きいほど振幅が発散するまでの時間は短くなる.


Last Update: 2004/11/18 (北守 太一)