[ 地球流体電脳倶楽部 / dcrtm / SIGEN ]
- 倉本圭、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋芳幸、濱野景子、三上峻、大西将徳
- 前回報告した光学的厚さの計算は、大気層の分子数の計算に誤りがあった
- US standard atmosphere で,分子ごとの光学的厚さを再計算
- 計算条件
- US standard atmosphereの最下層
- 線吸収はUS standard atmosphere で体積混合比が与えられている7分子(H2O, CO2, O3, N2O, CO, CH4, O2 (窒素は計算していない))
- 連続吸収は無し
- 波数範囲: 1600 - 1800 [cm-1] (波数分解能: 0.01 [cm-1])
- 入力data
- 吸収線データ: HITRAN 2008(分子ごとのデータファイル)
- US standard atmosphereの最下層: LBLRTM の中の45層のデータより
- 3 つの計算を実行、比較
- LBLRTM: LBLRTM で光学的厚さを計算
- onishi mod LBLRTM: 大気層を代表する温度, 圧力, 体積混合比から大気層の吸収係数を計算し、光学的厚さを計算(温度, 圧力, 体積混合比, 大気層中の分子の数はLBLRTMの計算結果を使用)
- onishi original: 大気層の上端下端の吸収係数を計算したのちに、大気層の吸収係数を計算し、光学的厚さを計算
- 計算結果
- 相対誤差の大きさは、以前、1本の吸収線で検証したときと同程度(但し、吸収線の中心付近しか検証していなかった)
- 1本の吸収線で検証したときには、吸収線の中心から高波数側、低波数側で相対誤差の符号が反転していたが、今回の計算では常にonishi計算が大きい
- 光学的厚さを波数に対して積分した値の比較
- onishi mod LBLRTM と LBLRTM の相対誤差: 0.002 程度
- onishi original と LBLRTM の相対誤差: 0.02 程度
- 但し CO のみ相対誤差の大きさは、0.08 と大きい
- 吸収線の数が極端に少ないことが要因と考えられる
- onishi 計算とLBLRTM の計算で何がどう違うのか
- 光学的厚さの計算は、吸収係数の計算、大気層中の分子の数の計算のふたつの量の掛け合わせ
- 上記の量の整理をする
- mtg 資料
- To Do
- 計算の定式化
- LBLRTM と onishi計算で、吸収係数、分子の数の計算結果についてまとめる
- US standard atmosphere 全層で光学的厚さの計算
- 放射対流平衡計算の収束について
- これまでの計算では、圏界面が高い場合に、大気加熱が小さく、うまく放射対流平衡構造に収束しない問題があった
- 成層圏温度近似を導入すると、今まで計算できなかったものが計算できるようになった
- しかし、今まで計算できたパラメタ条件のものでは、成層圏温度近似ではうまく計算できない
- 圏界面付近の計算精度について
- 天頂角方向の角度の刻みを細かくすることで、精度を向上させることを検討
- 中心に厚く光っているものがある時のフラックス計算
- フラックスの角度依存性が、階段関数がなまったような形をしており、計算が難しい
- 良い計算方法があったら、アイデア募集中
- 数値計算のテーマは2つの柱
- 地球型惑星 - 木星型惑星
- スペクトルの計算 - 形成進化の計算
- 研究(発表)の方向性
- 濱野: 地球型惑星, 形成進化の計算
- 大西: 地球型惑星, スペクトルの計算 (マグマオーシャン地球型惑星を見たら、それがどのようなスペクトルを持つか)
- 高橋(康): 木星型惑星, スペクトルの計算
- 濱野さんの計算と大西コードの納期について
- 現在濱野さんの使用コードは abe model
- 吸収線データは HITEMP の実装を目指す
- 吸収係数、k-分布法の計算は、公開コードを使ってまず計算する
- 大西コードでk-分布が計算でき次第、そちらのプログラムを使用する
dcmodel Development Group / GFD Dennou Staff
Last Updated: 2013/06/03, Since: 2013/06/03