[ 地球流体電脳倶楽部 / dcrtm / SIGEN ]
- 倉本圭、はしもとじょーじ、濱野景子、高橋康人、三上峻、大西将徳
- line-by-line 放射計算プログラムの検証作業
- 大気層の上端下端の吸収係数の間に、LBLRTMの吸収係数(光学的厚さ)が入っているか確認
- US standard Atmosphere の最下層について計算
- 計算結果(線吸収のみ、2600[cm-1])
- 大西コード
- 大気上端の吸収係数に大気層の物質量をかけた値: 8.01291339157170386E-003
- 大気下端の吸収係数に大気層の物質量をかけた値: 9.09780693143687202E-003
- LBLRTM で計算された光学的厚さ: 7.26036727428436279E-003
- 大気層の上端下端の吸収係数にLBLRTMの結果は挟まれておらず、吸収係数の計算、または物質量の計算に誤りがあると思われる
- 吸収線1本の計算による検証(1)
- 連続吸収はなし
- 使用したHITRANデータ (100character type)
- 11 100.021385 1.584D-20 2.334E-01.0727.4390 882.89040.56-.001120 1 1 8 2 6 8 1 7 5552433 6
- HITRANのフォーマットに従って読めば
- M: Molecule number; 1
- I: Isotopologue number; 1
- v: Vacuum wavenumber; 100.021385 [cm-1]
- S: Intensity;1.58E-20 [cm-1/(molecule cm-2)]
- R: Weighted square of the transition moment; 0.2334 [Deby^2]
- g_air: Air-broadend half-width; 7.27E-02 [cm-1 atm-1]
- g_self: Self-broadend half-width; 0.439 [cm-1 atm-1]
- E: Lower-state energy; 8.83E+02 [cm-1]
- n_air: Temperature-dependence exponent for g_air; 0.56 [1]
- delta_air: Air pressure-induced line shift; -1.12E-03 [cm-1 atm-1]
- 計算結果
- LBLRTM と大西コードで、ピーク波数が異なる
- 大西コード: 100.02 [cm-1]
- LBLRTM: 100.66 [cm-1]
- 今回の計算条件(以下の仮定、条件)では、線吸収のピークは 100.0203 [cm-1]付近に現れるはず
- line shiftは気層の圧力p[atm]から計算でき、shiftした中心波数v_shiftは v_shift = v + delta_air * p となる(Rothman et al., 1998)
- v: 100.021385 [cm-1], delta_air: -1.12E-03 [cm-1 atm-1]
- 圧力は大気層の上端、下端の圧力p_upper, p_lower; p_lower: 1013[mbar] = 0.99975 [atm], p_upper: 898.8[mbar] = 0.88705 [atm]
- 吸収線1本の計算による検証(2)
- 上記のHITRANデータを一部変更して計算を実行
- 変更したのはline shiftに関係する物理量; delta_air: -1.12E-03 [cm-1 atm-1] -> -1.112E-2 [cm-1 atm-1]
- 計算結果
- 大西プログラムでは期待されるように中心波長がずれた
- LBLRTMでも同様の波数だけ中心波長が変化した
- ピーク波数;
- 大西コード: 100.01 [cm-1]
- LBLRTM: 100.65 [cm-1]
- delta_airを変更したことによる波数のシフトは同じ
- LBLRTMではVacuum wavenumberが100.066[cm-1]であるかのようにふるまっている
- 大気放射に関する参考書
- 「大気放射学の基礎」浅野正二, 朝倉書店, 2010/02
- To Do
- line-by-lineプログラムの検証作業
- 圧力・温度を(US standard atmosphereではなく)よりシンプルなものを与えて検証する
- line shiftのパラメタに 0.0 を与えて検証する
- LBLRTMのコードを確認してみる
- 高橋(康)さんに同じラインの吸収係数を計算していただく
- MT_CKD連続吸収プログラムの計算についても確認
- 散乱過程の導入
- 太陽放射の導入
- 6000[K], 1ミクロン以上の波長で計算
- 1ミクロン以上の波長では入射光による加熱はほどんどない
- より短い波長で計算を実行する
- 雲形成について
- 雲物理の勉強を進めている
- 計算に必要なパラメータについては、今週中に見当をつける
- 吸収係数のフィッティングの再計算
- Borysow によるH2-H2, H2-He のデータをもとに、岡田さんが多項式でフィッティングした吸収係数を用いていた
- 8次式でフィッティングをし直した(岡田さんは3次式)
- 岡田3次式と三上8次式で、計算結果に違いはない
- 圏界面高度をパラメタとして計算を実行
dcmodel Development Group / GFD Dennou Staff
Last Updated: 2013/04/15, Since: 2013/04/15