[ 地球流体電脳倶楽部 / dcrtm / SIGEN ]
- 倉本圭、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋康人、大西将徳
- 対流圏界面の位置を動かしながら、成層圏の放射平衡を実現するプログラムの作成
- 計算のアルゴリズム
- 1. 湿潤断熱減率に従って上空まで温度、Fluxを計算
- 湿潤断熱減率の計算: RungeKutta, 光学的厚さの計算: 台形
- 2. 対流圏界面の計算(FluxConvergenceの正負判定)
- 3. 対流圏界面を挿入
- 4. 圏界面水蒸気混合比で成層圏を飽和
- 5. 成層圏の放射平衡計算
- 5.1 加熱
- FluxConvergenceが「FluxConv.(i-1) < 0 かつ FluxConv.(i) > 0」の場合、温度を上げない
- 5.2 光学的厚さの決定
- 5.3 Flux, FluxConvergenceの計算
- 成層圏のTotal FluxConvergenceの微分が小さくなったらstep.6へ
- 成層圏のTotal FluxConvergenceの値が小さくなったら計算終了
- 6. 圏界面移動
- 7. 5-6をループ
- 計算コード
- https://www.gfd-dennou.org/GFD_Dennou_Club/dc-arch/dcrtm/model/onishi/Nakajima1992/nakajima_RadiatConvEqModel_NotPN.f90
- 計算条件
- 地表温度: 250[K], 280[K], 300[K], 320[K], 350[K], 400[K], 500[K]
- 水蒸気吸収係数: 0.01[m^2/kg], 非凝結気体吸収係数: 0[m^2/kg]
- 鉛直グリッド数: 500
- 時間ステップ: 10^6[s](250[K], 280[K]), 10^5[s](300[K], 320[K], 350[K]), 10^4[s](400[K], 500[K])
- 計算結果
- 温度分布はNakajima et al.をよく再現している(280[K]〜400[K])
- 250[K]の計算は途中で光学的厚さの値が、おかしなことになっている
- 500[K]の計算は現在進行中
- 議論・検討事項
- 対流圏界面の計算
- 前回問題のあった、圏界面の挿入・移動のバグは修正済み
- 加熱時の工夫
- 以下の2つのアルゴリズムを比較
- (1) FluxConv.(i-1) * FluxConv.(i) < 0 then 温度変えない(従来の計算)
- (2) FluxConv.(i-1) < 0 かつ FluxConv.(i) > 0 then 温度変えない
- (2)の方が、圏界面付近がきれいに計算されている
- 上記(250[K]〜500[K])の計算は(2)のアルゴリズムを採用
- 圏界面付近の温度
- 細かく見ると、わずかに温度がギザギザしている
- 収束条件を厳しくすれば、ギザギザは小さくなると思われる
- To Do
- Nakajima et al., Fig. 3-5との計算結果の比較
- 250[K]での計算の問題の検証
- プログラムをdennouスタイルでリライトする。簡単なドキュメント(学生がNakajima et al.の計算をしたいと思ったときに参考にできる程度に)を作成する
- 9/25(火), 26(水) @岡山
- 大西、高橋が参加、研究紹介も行う
- 大西:系外惑星大気の放射過程のモデリングおよびコード開発
- 高橋:放射計算に基づいたガス惑星の大気構造推定
- 10/1(月) 9:00- (9/24(月)はお休み)
dcmodel Development Group / GFD Dennou Staff
Last Updated: 2012/09/20, Since: 2012/09/20