[ 地球流体電脳倶楽部 / dcrtm / SIGEN ]
- 倉本圭、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋康人、大西将徳
- 成層圏の放射平衡の計算にてオーバーシュートを起こさないプログラムの検討
- オーバーシュートしている温度の振る舞い
- 圏界面のひとつ上のグリッドの温度が圏界面の温度を越えて増加していく傾向がみられる
- 圏界面の上のグリッドは温度が増加し続けるグリッドと減少し続けるグリッドが交互に現れている
- タイムステップが100, 200, 500, 1000, …と偶数ステップしか見ていないため、このような傾向がみられた可能性がある。全てのステップを確認する必要あり
- 放射平衡計算を始める初期値として、成層圏の水蒸気量を対流圏界面の水蒸気混合比で飽和しているとした温度を与えていた
- 湿潤断熱減率を仮定した温度からスタートせず、圏界面の水蒸気混合比まで水蒸気と温度を上げてから計算していたことが問題だった可能性あり
- 解決の糸口を探すため以下の2点を考慮して計算を試みた
- 1. 放射平衡計算の初期値を湿潤断熱減率で計算された温度からスタート
- 2. 対流圏界面付近のグリッドを細かく切って計算(高橋さんの計算はグリッドを細かく切っていることを参考に)
- 計算している4つのパターン(地表面温度:300[K], 水蒸気吸収係数:0.01[m2kg-1]、空気吸収係数:0[m2kg-1])
- 計算1. 放射平衡計算の初期値:圏界面の水蒸気混合比を仮定した温度、グリッド:100、圏界面:固定 (この計算はこれまでに行っていたもの)
- 計算2. 放射平衡計算の初期値:湿潤断熱減率を仮定した温度、グリッド:100、圏界面:固定
- 計算3. 放射平衡計算の初期値:湿潤断熱減率を仮定した温度、グリッド:120(圏界面付近を細かく計算)、圏界面:固定
- 計算4. 放射平衡計算の初期値:湿潤断熱減率を仮定した温度、グリッド:120(圏界面付近を細かく計算)、圏界面:移動
- 計算4では、温度を変化させるごとに、FluxConvergenceの正負から圏界面の位置を変化させて計算する
- 計算結果
- ToDo
- オーバーシュートしているグリッドを全ステップについて確認する
- 4つの計算結果について検討する
- 計算4について他の温度でもうまく計算できるか検討する
- フラックス計算の改良
- これまでの計算では、ある層のフラックスの計算のたびにすべての層からの寄与を計算していたが、計算時間がかかるため改良を試みた
- 上向きフラックスの計算は地表から順次計算していくプログラムに変更する必要がある
dcmodel Development Group / GFD Dennou Staff
Last Updated: 2012/08/23, Since: 2012/08/23