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2.3.1 座標変数


NetCDFにおいては変数が次元と同一の名前を持つことが許されています。それらの変数はNetCDFライブラリにとっては特別な意味を持ちません。しかしながら、そのライブラリを使用するソフトウェアに特別な意味を持つ変数として扱われるという規約があります。

次元と同じ名前を持つ変数は座標変数(coordinate variable)と称されます。通常はその次元に対応する物理的な座標を定義するために使われます。前出のCDLの例には次のように定義される座標変数latlonlevel及びtimeが含まれています。

int lat(lat), lon(lon), level(level);
short time(time);

data:
level = 1000, 850, 700, 500;
lat = 20, 30, 40, 50, 60;
lon = -160,-140,-118,-96,-84,-52,-45,-35,-25,-15;
time = 12;

これらはこの次元に沿った地点における緯度・経度・気圧・時刻を定義しています。つまり、ここでは高度1000, 850, 700, 及び500 mbarに相当する高度と北緯20, 30, 40, 50, 60度におけるデータが存在するということです。各座標変数はベクトルであり同一の名前を持つ次元のみで構成されている形を持つことに注意してください。

次元に沿った位置はインデックス(index)を使用することによって指定できます。インデックスは整数であり、最小値はCでは0になります。前出の例では700 mbarレベルにおけるインデックスは2となります。

次元に対応する座標変数が存在する場合には、その次元に沿った位置を指定するための代替的で通常はより便利な方法があります。現行の座標変数を使用するアプリケーションパッケージでは、それらの値が数値ベクトルであり、狭義の意味で単調である(すべての値は異なり、一方的に増加もしくは減少する)という仮定をしています。



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