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gtool5 ライブラリ概説

本文書は gtool5 ライブラリの構成と保守に必要な知識を概観します。


  1. 言語規格
  2. モジュール一覧
  3. 依存するライブラリ
  4. ディレクトリ構造
  5. ソースコードファイルの種別

言語規格

Fortran 95 規格 に準拠するよう記述しています。

例外

ただし、以下の点で例外もいくつかあります。 その場合にも、sysdep (詳細は下記参照) で処理系依存を吸収し、 たいていの処理系では動作するようにしています。

モジュール一覧

gtool5 ライブラリは多次元数値データの抽象的インターフェイスや、 数値モデル一般で使用するユーティリティを提供します。

gtool5 Overview

図1: gtool5 の概観。枠内に記述されるのはモジュールの名称です。 矢印は参照関係を示します。実際には「汎用ツール」へは、 他のすべてのモジュールから参照されていますが、 図が煩雑になるためその矢印は省略しています。 また、数が多いため、 「汎用ツール」のうちのいくつかのモジュールはここに記されていません。 なお、MPI Library への参照は、gtool5 を MPI 版でビルドする場合のみ行われます。 [ OpenOffice Draw Src ]

gtool5 は、Fortran 90/95 で数値モデルを作成するユーザに、 gtool4 netCDF 規約 に基づく形式のデータを出力するための簡易インターフェースの提供、 および数値モデル一般で使用されることを想定した汎用的な関数やサブルーチンを提供します。 以下では、図1で示される各モジュールについて簡単な解説を行います。

依存するライブラリ

gtool5 ライブラリは、netCDF 形式のファイルへのアクセスを行うため、 以下のライブラリに依存しています。

ディレクトリ構造

gtool5 ディレクトリ直下の src ディレクトリ以下に、 Fortran 90/95 ソースコードファイルが格納されます。 src 以下は以下のような構造となっています。 ":" の後ろが、そのディレクトリに格納されるモジュールです。 原則的には 1 モジュール 1 ディレクトリですが、 あまり数を多くすると煩雑なため、dc_utils では、 複数のモジュールを含んでいます。

ソースコードファイルの種別

ソースコードファイルの拡張子は f90、F90、rb2f90 のいずれかです。

拡張子 f90 のファイル
Fortran 95 規格に準拠して記述されたファイルです。
拡張子 F90 のファイル
Fortran 95 規格に準拠して記述されたファイルです。 ただし、コンパイルより前に C プリプロセッサによって処理されることを想定しています。 gtool5 では主に、並列化版ライブラリの作成のために使用されており、 並列化版ライブラリ作成に関連するいくつかのプログラムの拡張子が F90 となっています。
拡張子 rb2f90 のファイル
Fortran によるプログラムファイルを作成するための Ruby プログラムファイルです。 詳しくは、Ruby による Fortran コード自動生成システム を参照してください。

$Id: lib-overview.rd,v 1.5 2009-05-29 16:08:40 morikawa Exp $
gtool Development Group / GFD Dennou Staff dcstaff@gfd-dennou.org