管理グループに属するユーザがルート権限でコマンドを実行できるようにする.
sudo を用いる理由は以下の通りである.
- 必要に応じてルート権限を使える.
- ルートのパスワードを共有しなくて済む.
sudo は専攻サーバのように管理者グループに属するユーザ全員が
ルート権限を使いたい場合, 非常に有用である.
ユーザ登録システム (gate-toroku-system) をインストールするまでは
『サーバ構築者アカウント割り当て』
(アカウント名: mondo*)が
ルート権限でコマンドを実行できるようにする.
なお, gate-toroku-system がインストールされ,
正常に稼働し始めたならば, DNS サーバにおいては管理グループである
epdns に属するユーザは sudo を用いてルートになれるよう,
設定ファイルである /etc/sudoers が自動生成されるはずである.
[2.1] パッケージのインストール
以下のパッケージをインストールする.
パッケージ |
解説 |
sudo |
一般ユーザが他のユーザに成り代わることを可能にするパッケージ.
専攻サーバでは, sudo のこの性質を用いて管理グループに属する
ユーザがルートになれるようにしている. |
[2.2] /etc/sudoers の編集
sudo の設定ファイルは /etc/sudoers である.
このファイルを編集して, mondo* が
ルート権限でコマンドを実行できるように設定する.
編集するためのコマンドは次の通りである.
(繰り返しになるが, gate-toroku-system がまっとうに稼働し始めれば,
この /etc/sudoers は自動生成される).
# visudo
実際に編集した内容は /etc/sudoers に反映される.
mondo1 から順に mondo16 まで記入する.
mondo1 ALL = (ALL) ALL
mondo2 ALL = (ALL) ALL
: :
中略
: :
mondo16 ALL = (ALL) ALL
上記の各フィールドの意味は次の通り.
各フィールド |
意味 |
mondo(user名) |
sudo できるユーザの設定. グループを設定する場合は "%"を先頭につける.
|
ALL=... |
ホストに対する許可 (普通は ALL で良い)
|
(ALL) |
sudo されるユーザ名
|
ALL |
利用できるコマンドの制限
(ALL は括弧で括ったユーザの使える全てのコマンドを利用できる)
|
以下では, sudo の使い方に関して簡単に説明する.
詳しくは sudo(8) のマニュアルを参照して欲しい.
$ sudo vipw
ルート権限でコマンド (vipw) を実行できる.
パスワードが聞かれるが, それには
自分のパスワードを答える.
例) sudo vi /etc/inetd.conf
$ sudo -s
プロンプトが # に変わり,
exit するまでルートのままでいられる.
$ sudo -s <ユーザ名> (<コマンド> または -s)
-u オプションを付けてユーザ名を指定すると,
指定したユーザに成り代わることが出来る.
例) sudo -u epdns -s