= 海洋モデルミーティングログ(2015/03/17) == 参加者(敬称略) * 林, 中島, 竹広, 高橋, 石渡, 河合 == 進捗状況の報告(河合) === 水惑星設定における海洋大循環の数値実験 * 今まで行ってきた密度一様風成循環計算よりも, より Marshall et al.(2007) に近い設定で行う. * 具体的には以下のことを行う. * 密度一様, 軸対称の仮定を外す * 中規模渦, 対流のパラメタリゼーション, 海氷モデルの導入 * 実験シリーズ * [A] GM スキーム, 対流調節スキームの両方を使わない場合 * 標準実験(EOS に UNESCO を使う) * EOS 依存性 * 鉛直拡散係数依存性 * [B] 対流調節スキームを使う場合 * 標準実験(EOS に UNESCO を使う) * EOS 依存性 * [C] GM スキームを使う場合 * 標準実験(EOS に UNESCO を使う) * EOS 依存性 * [D] 等密度面混合, GM スキーム, 対流調節スキームを使う場合 (<-- 今回新たに行った数値実験) * 標準実験(EOS に UNESCO を使う) * EOS 依存性 * 計算結果 * [A] - [D] の結果のまとめは, 2015-02-18 のログを参照. * 実験 [D] と M07 の計算結果と異なる点についてのデバッグ * 特徴の異なっていた点 * 高緯度域の表層部の温度, 塩分の鉛直構造 * 平衡状態において, 本計算では緯度 60 度より高緯度では鉛直一様化するが, M07 は海面から水深 300 m まで の間は鉛直勾配が存在する. * 海氷による風応力の遮蔽効果を考慮していないためか?(要調査) * 海氷末端(~緯度 55 度)近傍の混合層(海面から水深 75 m)の構造 * M07 では温位塩分の等値線が極側へと沈み込むような分布をしているが, 本計算では対流調節により垂直に立っている. * 対流調節が頻繁に起こりすぎているためか?(要調査) * 上の問題の検証 * (前回) 海氷による風応力の遮蔽効果を考慮した実験, 対流調節なし(実験[C])とあり(実験D)の比較は, 2015-03-17 のログを参照 * (今回行ったこと) 等密度面混合や GM スキームにおける海面近くにおける取り扱いの違いの検証 * Marshall et al.(2006) や Enderton et al.(2009) などでは, Large et al.(1997) のスキーム(海面近くで 等密度面混合や GM スキームを切る)が導入されていない. * Large et al.(1997) を使わずに計算すると, * * TODO * 追加の数値実験を行う. * (余裕があれば)遅い対流調節を用いた場合 * 熱フラックスの出力 * 密度非一様設定における循環場の構造の理解 * 順圧成分に対する運動方程式を書き, その構造について考える. === 海洋モデルに新たに実装したもの * 時間離散化においてコリオリ項を陰的にも扱えるようにした. * 慣性振動に伴う時間ステップの制約を緩和できる. * 上の軸対称風成循環実験の中で検証を行った * 水平格子幅約 200 km では, 時間ステップを今までの約 8 倍に取れるようになった. * コリオリ項の陰的な評価による減衰の効果は, 0(10^3) 日より時間スケールの長い過程には ほとんど影響がないことを示した. * 鉛直拡散項において, 拡散係数が空間依存の場合も取り扱えるようにした. * vertical enhanced diffusion(遅い対流調節)や Richardson 数に依存した鉛直拡散(Pacanowski and Philander,1981) などを導入できるようになる. * テストなどはこれから. === 対流調節スキームの調査と導入 * TODO *「瞬間的な」対流調節の定式化の修正 *「遅い」対流調節の計算結果とそれと等価な拡散方程式の数値解の比較をノートに追加する. * 対流調節前後で, 温位, 塩分の鉛直コラム内での保存性を確認 === 中規模渦パラメタリゼーション(Redi スキーム, GM スキーム) * TODO * GM スキームの解釈図を, 簡単な関形数を考えて描いてみる. === 全体的な TODO * 大気海洋氷結合モデルによる水惑星実験の最近の研究の調査 * AGCM との結合に向けた, カップッラーの調査 == 次回予定日 - 4/15(水) 15:00 から